看護師にとって重要なのは、専門的な知識や技術をもとにした質のよい看護の提供ができることです。患者の疾患を癒すために、看護師は日々奮闘し、患者を看護しています。看護師が患者に提供するものは、知識や技術だけではありません。患者に優しさや思いやり、安心感、信頼感等も提供すること、つまり接遇を意識することも看護師の役割です。
患者に接する際に一番大事なのは第一印象です。看護師の印象が悪ければ、いくら看護の技術が素晴らしいものであったとしても患者から敬遠されてしまいます。患者への最初の対応時に必要なのは、気持ちのよいあいさつです。一番最初にあいさつをしっかりとすることはたいへん重要です。元気のよいあいさつは、患者の心を明るくします。あいさつ一つで第一印象や場の雰囲気は変わるのです。
患者への看護は、知識や技術があれば可能で、仮にあいさつをしなかったとしても看護はできます。しかし、そのような状態では、たいへん冷たく暗い雰囲気となってしまいます。看護師には、患者の心に寄り添い、思いを受け止めながら適切な看護を提供する役目があります。あいさつをしっかりすることで、看護師と患者との間に信頼関係が生まれやすくなります。明るい表情、聞き取りやすい声にポイントを置き、患者の目を見て気持ちよくあいさつすることが大事です。
このように、看護師は単に自分の仕事だけこなせば良いということではありません。日頃から気持ちのよいあいさつをすることを心掛けることも、看護師の接遇の一つといえるでしょう。